コラム
おがくずについて
取扱商品内容でもご紹介した他に、木のおがくずには様々な用途があるようです。
ここでは、詳しくはないですがチラッと聞いたことのある程度で他の用途に触れてみたいと思います。
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きものや帯、旗、のれんなどに染めの技術としておがくずが活用されてきました。
下絵の柄の輪郭と中に専用糊をのせた上から細かいおがくずの粉をつけ、霧吹きで水をかけて糊を十分に布にしみこませ、糊が他に移らないように、また、糊が割れないようおがくずをまく方法。
生地に刷毛で色染めをし、素早くおがくずを生地の上にのせ、ガスバーナー等で生地を下から熱し、時間を置きおがくずを落とすとまだら模様が浮かび上がるという「挽粉染(ひっこぞめ)」という技法。
などなど、職人方の手によって活用され、今日素敵な商品が並んでいるのです。
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えびを取り寄せ購入したことある方はご覧になったことがあるのではないでしょうか?
商品が届いた時、おがくずの中でえびが動いてたり・・。
生きたえびを梱包する際によくおがくずを詰め輸送されます。
これには、新鮮な状態で輸送するPOINTが隠されています。水揚げしたエビを約10度に冷やした海水に入れるとエビは冬眠のような状態になるようです。
それを冷やしたおがくず入りの箱に並べ、おがくずの効果により温度がさほど上がらず、エビの呼吸に必要なエラの水分も保つことができます。
体が乾いていてもえらの部分さえ濡れていればえら呼吸ができ、えらは胸の殻の内側にあり、水を取り入れるた為の隙間をおがくずが半密閉状態にするので、水分を保持できるといわれています。 -
近頃の中国の木炭輸出制限により、備長炭等を使用しているうなぎ屋や焼き鳥屋などの産業に少なからず影響が出た。
(日本の備長炭等需要の8割が中国産と言われ、国産の約半分の価格のようです。。)そこで国内での木炭の増産や、中国以外の輸入元への切替、おがくずを原料とする「おが炭」(おがたん)で代替案が。
「おが炭」とは、おがくずを固め竹輪状のブロックにし、それを原料として焼かれた木炭のことです。
一般的に備長炭よりも炎が大きく、煙がほとんど出ず、備長炭のように長時間安定して燃える特性を持つようです。*関連して「おがライト」があり、おがくずを圧縮し固めて作った燃料です。
日頃、仕事帰りに寄った飲食店で使われているかも・・?! -
バイオトイレを耳にしたことありませんか?
バイオトイレとは。
糞尿や生ゴミの大方の成分である水分をオガクズに保水させ、加熱、スクリューにより臭いを発生することなく蒸発します。微生物を発酵させ、排泄物に含まれる大腸菌等の病原菌や寄生虫卵を死滅、発散。
糞尿に含まれている腸内細菌と微生物の働きで水と二酸化炭素に分解処理されます。
蒸発も分解もされない無機成分が残り、粉状態でおがくずに吸着します。使用後のオガクズは有機肥料となり、山小屋やキャンプ場、農家、下水道の未整備地区等での導入されているようです。
バイオトイレのメリットとして
・水を使わない
・臭わない
・汲み取り不要
・糞尿の資源化
・発酵温度により雑菌は死滅する
・生ゴミも処理できる
・無臭の仮設トイレができる
などが挙げられています。 -
今はコンクリート用の釘で打てますが、少し前、コンクリートにおがくずを混ぜて釘を打っていたようです。
有名な寺社・社務所などに活用されたことも。
MEMO*石膏ボード*
石膏ボードは、焼き石膏にパーライト、おがくずなどを混ぜて水で練った混合液を、厚紙の間に流し込んでロールにかけ、形成した建材。
施工性・安価・防火性などの点から、住宅の壁紙下地として多用されているよう。